予防接種

お子様の健康を守るために、予防接種はとても重要な役割を果たします。生まれたばかりの赤ちゃんは、母親から受け継いだ免疫を持っていますが、その効果は時間とともに薄れていきます。予防接種を受けることで免疫をつけ、病気にかかりにくくしたり、重症化を防いだりすることが大切です。当院では、小児の予防接種を行っています。

定期接種・任意接種とは

日本の小児予防接種は「定期接種」と「任意接種」の2種類に分かれます。

定期接種は、法律(予防接種法)で定められたワクチンで、感染症の流行を防ぎ、社会全体の健康を守るために行われます。国や自治体が費用を負担するため、対象年齢内であれば無料で受けることができます。万一、予防接種による健康被害が起きた場合は、予防接種法による救済措置があります。対象年齢外であっても、有料で接種できますので、ご相談ください。

任意接種は推奨されているものの「予防接種法」で規定されておらず、個人の判断で接種するワクチンです。定期接種に含まれないものの、感染や重症化を防ぐ効果が認められています。費用は自己負担ですが、文京区では、一部の任意接種のワクチンについての公費補助もあります。接種による健康被害が起きた場合は、独立行政法人医薬品医療機器総合機構に基づく「医薬品副作用被害救済制度」による救済の対象となる場合があります。

定期接種はもちろん、任意接種もお子様を感染症から守る重要な手段ですので、適切なタイミングで接種することをご検討ください。疑問点な不安なことがありましたら、お気軽に医師にご相談ください。

定期接種となっているワクチンは以下のようなものです

ワクチン名 推奨接種開始時期 接種回数 ワクチンの種類
B型肝炎ワクチン 生後2か月~(生後すぐでも可) 3回 不活化ワクチン
ロタウイルスワクチン
(ロタリックス)
生後2か月~
(初回接種は生後14週
6日までが望ましい)
2回 生ワクチン
(経口)
ロタウイルスワクチン
(ロタテック)
生後2か月~
(初回接種は生後14週
6日までが望ましい)
3回 生ワクチン
(経口)
小児用肺炎球菌ワクチン 生後2か月~ 4回
(初回3回、追加1回)
不活化ワクチン
5種混合ワクチン
(ジフテリア・百日せき・
破傷風・ポリオ・ヒブ)
生後2か月~ 4回
(初回3回、追加1回)
不活化ワクチン
2種混合(DT)ワクチン
(ジフテリア・破傷風)
11歳〜13歳の誕生日前まで 1回 不活化ワクチン
(トキソイド)
BCGワクチン 生後5か月~ 1回 生ワクチン
麻しん風しん混合(MR)
ワクチン
1期:生後12か月~1歳11か月
2期:小学校入学前の1年間(5~6歳)
各期1回ずつ、計2回 生ワクチン
水痘ワクチン 生後12か月~ 2回 生ワクチン
日本脳炎ワクチン 1期:生後6か月~7歳5か月
2期:9歳~12歳未満
1期:初回2回、追加1回
2期:1回
不活化ワクチン
ヒトパピローマウイルス
(HPV)ワクチン女子
小学6年生~高校1年生相当の女子 3回 不活化ワクチン

任意接種となっているワクチンは以下のようなものです

ワクチン名 推奨接種開始時期 接種回数 ワクチンの種類
おたふくかぜ
(流行性耳下腺炎)
ワクチン
生後12か月~ 1回
(確実に免疫をつけるなら
2回推奨)
生ワクチン
インフルエンザワクチン 生後6か月~ 毎年10~11月ごろ 不活化ワクチン
新型コロナワクチン 生後6か月~ 2~3回 mRNAワクチン
3種混合ワクチン
(ジフテリア・破傷風・百日咳) 
5歳~7歳の誕生日前までに1回 1回 不活化ワクチン
ヒトパピローマウイルス
(HPV)ワクチン
男子無料*
小学6年生~高校1年生相当の男子 3回 不活化ワクチン
  • 当院は男子用HPVワクチン接種の指定医療期間です。予診票は当院にございます。
  • 当院では海外渡航ワクチンのご相談も承っております。お尋ねください。

ワクチンの種類や接種スケジュールについては、下記サイトもご参照ください。

予防接種のスケジュール管理について

小児が受ける予防接種は多数あり、接種すべき年齢や種類、回数などもそれぞれ異なっており、複雑になっています。いつ、どの予防接種を受けたらよいのか、予防接種を受けたかどうかなど、保護者の方が管理するのが難しい場合もあります。

当院では、お子様一人ひとりについて、個別ワクチンスケジュールを作成し、予防接種のスケジュールの管理を行います。

予防接種でのご来院に際して

当院での予防接種をご希望の場合は、1週間前までにオンライン予約をお願いします。
内容についてお問い合わせがある場合にはお電話でご連絡ください。

当日ご持参いただくもの

  • 母子健康手帳
  • 予診票を事前に記入の上、持参ください(自治体から配布されたもの)

ご注意事項

  • 発熱や体調不良がある場合は接種を延期し、体調が良い日に接種するようにしましょう
  • 予防接種の間隔を守りましょう(生ワクチンと不活化ワクチンの接種間隔に注意)
  • 接種当日は激しい運動を避けましょう
  • 入浴は問題ありませんが、注射部位をこすらないようにしましょう
  • 発熱、腫れ、機嫌が悪いなど副反応があった場合、すぐに医師にご相談ください
  • お子様にアレルギー体質の子がある場合は事前にご相談ください

他、公費の対象となる受給者証などをお持ちの方はご用意ください。