当院は「力のある真のかかりつけ医」を目指します。

当院の特徴は、①小児科、内科、老年科と全年齢層に対応すること、②外来だけでなく、健診・予防接種などの予防医療、在宅医療に対応すること、③複数診療科の専門医と豊富な医療機器を揃え、比較的高度な医療に対応できることです。現在、大学病院などの拠点的な病院に通院されている方についても、かかりつけ医として頼って頂けるようなクリニックを目指します。
 当院は、東京大学目白台キャンパス内のTonowa Garden目白台の1Fにあります。ここはもともと東京大学医学部附属病院分院が、2001年まであった場所です。東京大学医学部附属病院分院は、胃カメラを世界で先駆けて開発したことなどで有名ですが、ヒューマニズムに根ざした全人的包括的医療を目指していたとされています。当院もこの由緒ある地に、新しい歴史を創造していきたいと考えております。

診療科

  • 内科
  • 呼吸器内科
  • 循環器内科
  • 老年内科
  • 小児科
  • 婦人科
  • 乳腺外科

※消化器内科、糖尿病・代謝・内分泌内科、整形外科についても開設準備中です。

専門外来

  • 小児がん長期フォローアップ外来  担当 瓜生久美子
  • 小児内分泌外来  担当 田中裕之
  • 物忘れ・老年精神科外来  担当 山口 潔
  • 男性更年期外来  担当 山口 潔
  • 腫瘍精神科外来  担当 山口 潔

医療設備

  • CT
  • レントゲン(一般・マンモグラフィ)
  • 超音波検査(心臓・乳腺・腹部・頸動脈・甲状腺)
  • 婦人科内診室・婦人科超音波検査(子宮・卵巣)
  • 心電図、ホルター心電図
  • 眼底検査
  • 骨塩定量検査(骨密度)
  • 血液検査・尿検査
  • 視力計・聴力計
  • 身長計・体重計
  • 心理検査(WISC-V)
  • 簡易SAS検査

ふくろうクリニック目白台にCTがある理由

ふくろうクリニック目白台は、「まちのかかりつけ医」でありながら、大学病院レベルの画像診断をできるだけ身近に提供したいと考えています。その中核となる設備が、当院に導入しているCT(コンピュータ断層撮影)です。

CTは、頭部や肺、腹部など全身の臓器を立体的に描出できる検査で、脳出血や脳梗塞、肺炎、尿路結石、腹部腫瘍など、さまざまな疾患で「どこで」「どの程度の異常が起きているか」を詳しく調べることができます。レントゲンやエコーだけでは判断が難しいケースでも、CTがあることで、より正確な診断と、適切な治療方針の決定につなげることが可能になります。

当院がとくに重視しているのが、「がんの早期発見」におけるCTの役割です。日本では、肺がんと大腸がんは罹患数・死亡数ともに上位を占める主要ながんであり、近年も高い水準で推移しています。

従来の肺がん検診(胸部レントゲン+喀痰細胞診)や大腸がん検診(便潜血検査)は重要な検査ですが、平面的なレントゲン画像では小さな肺がんを見逃すことがあり、便潜血検査も「出血しているがん・ポリープ」にしか反応しないため、ごく早期の病変をすべて拾い上げられるわけではありません。

これに対し、低線量の胸部CT検査では、小さな肺結節や早期肺がんを立体的にとらえることができ、海外の大規模研究では肺がん死亡の減少効果が示されています。こうしたエビデンスを踏まえ、米国の予防医療タスクフォース(USPSTF)は、一定以上の喫煙歴をもつ50〜80歳の高リスク群に対して、低線量CTによる肺がんスクリーニングを毎年行うことを推奨しています。

大腸がんについても、CTを用いて腸の内部を三次元的に描出する「大腸CT(CTコロノグラフィ)」が、欧米では大腸がん検診の選択肢の一つとして位置づけられています。USPSTFは、便検査や内視鏡に加えて、「5年ごとのCTコロノグラフィ」を推奨されるスクリーニング方法のひとつとして挙げています。大腸CTは、内視鏡と比べて鎮静が不要で、短時間で検査が終わる一方、ポリープやがんが見つかった場合には、治療を兼ねた内視鏡検査が必要になるという特徴があります。

ふくろうクリニック目白台では、こうした世界的な流れや科学的根拠を踏まえ、単に「病気が疑われたときの精密検査」としてCTを使うだけでなく、肺がん・大腸がんのリスクが高い方に対して、より踏み込んだ早期発見の選択肢を提供したいと考えています。日本の公的がん検診とは位置づけが異なるため、すべての方に一律でCT検査をお勧めするものではありませんが、「従来の検診だけでは不安が残る」「家族歴や喫煙歴があり、もう一歩踏み込んだチェックをしたい」といったニーズに、地域のクリニックとして丁寧に応えていくことが当院の役割だと考えています。 どの検査がご自身に適しているかは、年齢、喫煙歴、家族歴、持病などによって変わります。当院では、まずは医師がしっかりとお話をうかがい、通常の検診・内視鏡・CT検査などの選択肢の中から、メリットとデメリットをわかりやすく説明したうえで、一人ひとりに合った検査プランをご提案いたします。

※大腸CT(CTコロノグラフィ)は現在検査準備中です。撮影可能になりましたらお知らせいたします。

超音波(エコー)検査でわかること

ふくろうクリニック目白台では、身体に負担の少ない超音波(エコー)検査を活用して、さまざまな臓器の状態を詳しく評価しています。放射線被ばくがなく、痛みもほとんどない検査のため、妊娠中の方やご高齢の方にも安心して受けていただけるのが特徴です。検査中に医師や検査技師が画面を一緒に見ながら説明することもでき、ご自身の身体の状態を理解するきっかけにもなります。

心臓エコーでは、心臓の動きや形、弁の開閉の様子をリアルタイムに観察できます。心不全、心筋症、弁膜症、先天性心疾患などを早期に見つけるのに役立ち、息切れやむくみ、動悸といった症状の原因検索にも有用です。薬の効果や病状の変化を、繰り返し検査しながらフォローしていくことも可能です。

腹部エコーでは、肝臓・胆のう・すい臓・腎臓・脾臓などを観察し、脂肪肝、肝炎・肝硬変、胆石や胆のうポリープ、すい臓の腫瘍、腎のう胞・結石などのスクリーニングが可能です。腹痛や背部痛、食欲低下、健診の血液異常の精査としてもよく使われ、生活習慣病と関連する内臓の変化をチェックするのにも適しています。

乳腺エコーは、しこりの性状(固い腫瘍か水のたまったのう胞か)を見分けるのが得意で、乳がんの早期発見にも役立ちます。特に乳腺の密度が高い比較的若い世代では、マンモグラフィーと組み合わせることで、より精度の高い検診が可能になります。触って分からない小さなしこりが見つかることもあり、「なんとなく不安」という段階でのチェックにも向いています。

甲状腺エコーでは、甲状腺の腫れや結節、のう胞、腫瘍などを詳しく評価します。甲状腺がんのスクリーニングだけでなく、バセドウ病や橋本病など、機能異常が疑われる際の形態評価にも有用です。首の違和感や動悸、疲れやすさなど、気になる症状があるときの精査にも用いられます。

頸動脈エコーでは、動脈硬化の程度を直接確認できます。血管の壁の厚みやプラーク(コレステロールのかたまり)、狭窄の有無を調べることで、将来の脳梗塞や心筋梗塞のリスク評価に役立ちます。高血圧、糖尿病、脂質異常症、メタボ、喫煙歴のある方には、特におすすめの検査です。

このように超音波検査は、病気を見つけるだけでなく、生活習慣病や動脈硬化の進み具合を把握し、将来のリスクを減らすための大切な手がかりを与えてくれます。当院では、健診・人間ドックや外来診療の中で、必要に応じて超音波検査を組み合わせ、一人ひとりに合った予防医療と診療を行っています。気になる症状や検査についてのご相談も、どうぞお気軽にお声かけください。

院内の様子